Four! ~Hampton Hawes

タイトル フォア! (Four!)
アーティスト ハンプトン・ホーズ (Hampton Hawes)
レーベル/番号 コンテンポラリー(Contemporary) ,S7026
Four!のジャケット表 Four!のA面のレーベル

前回に続き、ハンプトン・ホーズ(Hampton Hawes)のLPレコードを紹介します。ギターと競演したカルテット構成のアルバムを2枚。最初は1958年録音の『フォア!(Four!)』。


本アルバムには悔しい思い出がある。仕事で大阪出張の際に梅田の中古レコード店で、「RVGの部屋」で紹介したレッド・ガーランド (Red Garland)の『レッド・イン・ブルースヴィル(Red In Bluesville)』と、どちらを購入しようか迷って、レッド・ガーランドを選択。選択自体に後悔はないが、持ち合わせがあれば2枚とも購入できたのに・・・の後悔がかなり尾を引いた。


本盤は、最近5千円台後半で出ていたのをようやく見つけた。通常なら躊躇する値段だが、積年の思いがあり即決。梅田より千円近く安かったが、ジャケットの状態が悪い。しかし、レコード盤は問題なし。そして、何より内容がいい。



ジャケット裏のタイトルと共演者


ジャケット裏のタイトルと共演者。バニー・ケッセル(Barney Kessel)のギター、レッド・ミッチェル(Red Mitchell)のベース、シェリー・マン(Shelly Manne)のドラム。ちなみに、ジャケット写真の楽しそうなゴルフ風景は、メンバーがプレイヤーを演じていて、左から、シェリー・マン、バニー・ケッセル、ハンプトン・ホーズ、レッド・ミッチェル。



ジャケット裏のプログラム&録音データ


1958年1月27日、ロサンゼルスのコンテンポラリー・スタジオでの録音。例の通り、下に「TECHNICAL NOTE:」として録音機材の詳細が記述されいる。


Hampton Hawes Trio Vol.1のA面のレコード番号 Hampton Hawes Trio Vol.1のB面のレコード番号

内周の刻印は、左からA面が「LKS-55-D3」、B面が「LKS-56-D3」と、ステレオ通算28枚目のアルバム。AB面とも「D3」の表記から3回目にカッティングされたメタルマスターからスタンパーが作られてプレスされたもの。



インナースリーブ(内袋)の表 インナースリーブ(内袋)の裏

上はインナースリーブ(内袋)の写真。左の表側は、以前紹介した『ザ・トリオ Vol.1(Hampton Hawes Trio Vol.1)』と同じ内容だが、『トリオ Vol.1』の活字が青だったのに対し、本盤はオレンジ色という違いがある。右の裏側は定番のカタログ・リスト。「CONTEMPORARY MODERN JAZZ SERIES」の最新作は『Hampton Hawes : The Green Leaves of Summer』(M3614)で1964年録音。素直に本盤のリリースも64年と考えると、58年録音からから6年経過して3回のカッティングが行われたことになる。



ギターとの双頭リーダーの内容で、録音も左にハンプトン・ホーズのピアノ、右にバニー・ケッセルのギター、中央やや右寄りにシュリー・マンのドラムとレッド・ミッチェルのベース。擬似ステレオではなく、ピアノは右にも反響が回り込み、同じくギター、ドラム、ベースも左に回り込んで、自然なステレオ感が得られている。


実際、ロイ・デュナン(Roy DuNann)の録音現場では、マイクを数本立てて、同じ部屋で演奏したという。それぞれのマイクが他の楽器の音を拾ってしまうが、自然なステレオ空間を得るためにその音を有効に使っていたという。ただし、反響のレベルは、カッティング時にロイ・デュナンの手によって厳密に調整された。まさに職人技である。




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