Pure Desmond ~ Paul Desmond

タイトル ピュア・デスモンド (Pure Desmond)
アーティスト ポール・デスモンド (Paul Desmond)
レーベル/番号 CTI, 6059S1
Pure Desmondのジャケット表 Pure DesmondのA面のレーベル
刻印RVG Pure DesmondのA面の刻印RVG


CTI(Creed Taylor Issue)のRVG刻印のLPレコードをもう一枚紹介したい。ジム・ホール(Jim Hall)のアランフェス協奏曲にも参加している、ポール・デスモンド(Paul Desmond)のリーダー作。


叙情性豊かなポール・デスモンドのサックスは、デイブ・ブルーベック・カルテットの『テイク・ファイブ(Take Five)』で誰もが耳にしているはずである。今回、彼のことを調べていて『テイク・ファイブ』の作者がポール・デスモンドであることを初めて知った。


エド・ビッカート(Ed Bickert)のギター、ロン・カーター(Ron Carter)のベース、コニー・ケイ(Connie Kay)のドラムのカルテット構成。ジム・ホールの『アランフェス協奏曲』と同じ、ドン・セベスキー(Don Sebesky)が編曲を担当していることもあり、全ての楽曲で完成度が高い。


エド・ビッカートというギタリストはあまり露出していないが、多彩なコードワーク、テクニックでプロの間で神格化される存在ということを知った。ジム・ホールの少しこもり気味のウォーム・トーンと違い、乾いたはっきりした音色だが、繊細さも十分に持ち合わせ、ポール・デスモンドのサックスと良く融合している。多彩なコードワークということは、全ての曲で違った弾き方をしているように聞こえることで理解出来る。願わくば、もっと多くのレコーディングに参加して欲しかった。そうであれば彼の奏法を耳になじませることができたのではないか。私のような素人では、この1枚だけで「これがエド・ビッカート」というものが掴めないもどかしさがある。どうか、ド素人のたわ言と読み流して欲しい。



A面のレーベルのRVGマスター番号 不覚にも最近気がついたのだが、レーベルのレコード番号の下に「RVG 87719 A」というナンバリングがある。上に掲載したレコードの内周にも同じ番号が刻印されている。


B面は「RVG 87719 B」となっている。これはマスター・ナンバー(Master No.)と呼ばれるらしく、ルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy VanGelder)がマスタリングを手掛けた通番らしい。ちなみに、ジム・ホールの『アランフェス協奏曲』は「RVG 87720 A/B」で、本盤に続いてヴァン・ゲルダーが手掛けたレコードであることがわかる。


CTIとヴァン・ゲルダーのつながりの強さを、このナンバリングを通しても伝わってくる。



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