タイトル | スティーミン (Steamin') |
アーティスト | マイルス・デイヴィス (Miles Davis) |
レーベル/番号 | プレスティッジ(Prestige) ,7580 |
刻印VANGELDER
(B面のみ) |
前ページと同じマイルス・デイヴィス(Miles Davis)の『スティーミン(Steamin')』。再発のLPレコードを紹介したい。
本盤はジャズを聴き始めた2005年ごろ3ケタの安価で見つけた。超名盤と聞いていたので手に入れた。しかし、ペラペラの薄盤だったこともあり、ガッカリしてお蔵入り状態だった。
最近総ざらい的にレコード盤をチェックしていたら、B面だけに「VAN GELDER」の刻印がありビックリ。改めて聴き直した次第。
ジャケット上の「(This Album Has Been ELECTRONICALLY REMASTERED For STEREO)」表記は、プレスティジ盤で良く見かけるもので、本来はモノラル用に録音したものを、擬似ステレオとしてリマスターしたもの。
オリジナルのステレオなら前ページのオランダ盤同様「刻印RVG」で、近い場所に「STEREO」の印もあるはず。本盤の「刻印VANGELDER」は明らかに後日リマスタリングしたもの。オリジナルのレコード番号「7200」は1956年録音の61年リリース。本盤の「7580」は68年リリースと思われるので、録音から12年経過してのリマスタリングと考えられる。
肝心の音は、前ページのオランダ盤に比べかなり落ちる。フィリー・ジョー・ジョーンズ(Philly Joe Jones)のブラッシングがはっきりしない。モノラル/ステレオの違いだけでは説明できない開きがある。オリジナルと異なるマイルスの表情もパッとしない。冴えない音を表しているようでもある。
今までの少ない経験からだが、ヴァン・ゲルダーがリマスタリングした盤からは、いつも抜けの良い高音圧の再生音が得られる。これはマスター・テープの劣化によるものか?A面は刻印なしなので、スタンパーの劣化か?プレスの精度が悪いのか?いくつかの悪条件が重なったのか?RVG刻印盤について悪い意味で勉強になったレコードである。