タイトル | アニター・カー・シンガーズ(The Anita Kerr Singers) |
編成 | アニター・カー・シンガーズ(The Anita Kerr Singers) |
レーベル/番号 | RCA Records, APL1-1166 |
1975年にRCAレコードからリリースされたLPレコード『アニター・カー・シンガーズ(The Anita Kerr Singers)』を紹介します。
上からジャケット、レコード盤レーベルの表裏を並べています。以前、アニタ・カーのキャリアは活動拠点の違いで3つの時代に区分されると紹介しました。1948~64年が米東部・ナッシュビル(The NASHVILLE YEARS)、65~69年は米西部・カリフォルニア(The CALIFORNIA YEARS)、スイスに居を移した70年以降はヨーロッパ(The EUROPEAN YEARS)。RCAレーベルからのリリースは、ナッシュビル時代に集中していて、66年の『サンデイ・セレナーデ(A Sunday Serenade)』以来、ほぼ10年ぶりとなります。収録曲が他のアルバムとかぶっていることもあり、私は本盤を単なる復刻の再編集盤と考えていました。しかしそれは大きな間違いでした。
ジャケット裏の曲プログラムと録音データを拡大しました。そもそも、シールズ&クロフツ(Seals&Crofts.)『(A1) I'll Play For You』、ジャニス・イアン(Janis Ian)『(A2) 17才の頃(At Seventeen)』は75年のヒット曲。新曲もカヴァーの最新録音盤でした。
プロデューサーは、RCAからリリースされたアニタ・カーのアルバムほぼ全てを手がけた、チェット・アトキンス(Chet Atkins)。ナッシュビル・シンガーズは、アルトのドティー・ディラード(Dottie Dillard)、テナーのギル・ライト(Gil Wright)、ベースは定番のルイ・ナンリー(Louis Nunley)ではなく、トーマス・ブラノン(Thomas Brannon)、フィリップ・フォレスト(Phillip Forrest)、二人ともナッシュビルを拠点にアニタ・カーのアルバムに参加しています。収録を前に、アニタがチェットへの手紙で「興奮している。あなたとのアルバムを本当に良いものにしたいと思っている」としたためたと、ライナー・ノーツにあります。ナッシュビルの盟友たちとの10年ぶりの収録は、大きな記念碑となりました。シールズ&クロフツのファンである私のなかでも、アルバムの存在感がグッと増してきました。
A1 | I'll Play For You (James Seals, Darrell Croft) |
3:42 |
A2 | At Seventeen (Janis Ian) |
4:22 |
A3 | Love Won't Let Me Wait (Bobby Eli, Vinnie Barrett) |
2:29 |
A4 | I'm Not Lisa (Jessi Colter) |
3:43 |
A5 | Before The Next Teardrop Falls (Ben Peters, Vivian Keith) |
2:55 |
B1 | (Hey, Won't You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song (Chips Moman, Larry Butler) |
3:06 |
B2 | Every Time You Touch Me (I Get High) (Charlie Rich, Billy Sherrill) |
3:18 |
B3 | I Love (Tom T.Hall) |
2:28 |
B4 | Love Will Keep Us Together (Neil Sedaka, Howard Greenfield) |
3:18 |
B5 | The Masterpiece (J.J.Moret, P.Parnes) |
2:40 |
B6 | Your Love's Return (Song For Stephen Foster) (Gordon Lightfoot) |
3:20 |