タイトル | パサデナ・パーク(PASADENA PARK) |
アーティスト | ハイ・ファイ・セット(Hi-Fi Set) |
レーベル/番号 | CBS Sony, 28AH 1717 |
1984年2月にリリースされた、ハイ・ファイ・セット(Hi-Fi Set)のオリジナル・アルバムとしては12枚目の『パサデナ・パーク(PASADENA PARK)』を紹介いたします。
恥ずかしながら、ハイ・ファイ・セット大好きと表明しておきながら、聴くのはベスト盤ばかり。本盤に出会ったのはリリースから33年も経た2017年のことです。そして、完成度の高さに驚き、オリジナル・アルバムと向き合ってこなかったことを深く後悔しました。
歌詞カードは見開きになっていて、上が表紙側、下が内側の表裏です。
表紙裏に掲載されているメンバーのポートレイトを拡大しました。左からバスの大川茂、ソプラノの山本潤子、テナーの山本俊彦。ハイ・ファイ・セットは、伝説のフォークグループ「赤い鳥」が1974年に解散。メンバーだった3人が、同年結成したコーラスグループです。同じく「赤い鳥」の、後藤悦治郎と平山泰代も、同年フォークデュオ「紙ふうせん」を結成、1977年に「冬が来る前に」を大ヒットさせました。
ハイ・ファイ・セットは、ウィキペディアによると『1980年にいったん活動停止するが、1年後に活動再開し、4ビートジャズを日本語の歌詞で歌うなど新境地を開拓した』とあります。本盤の『(B3) Viva! オフローダー』では、マンハッタン・トランスファー(The Manhattan Transfer)を彷彿とさせる高度なジャズ・コーラスを披露しています。
しかし、私が本アルバムで一番衝撃を受けたのは、松任谷由実が作詞作曲で1曲だけ提供する『(A3) 霧雨で見えない』。『ハイ・ファイ・ブレンド(HI-FI BLEND)』のページで、ユーミンの曲と、山本潤子の声はベストマッチと書きましたが、個人的にベスト中のベスト曲と思っています。本アルバムと同じ1984年に、『ハイファイセット・シングス・ユーミン(Hi-Fi Set Sings Yuming)』(アルファレコード)がリリースされていますが、この曲は収録されていません。CDは別にして、LPレコードで『霧雨で見えない』が聴けるのは、『パサデナ・パーク(PASADENA PARK)』だけと思います。
オリジナル・アルバムを聴かねば、本質に出会えないことを改めて教えられました。
A1 | 水色のワゴン (作詞:田口俊、作曲:山本俊彦) |
3:29 |
A2 | 素直になりたい (作詞作曲:杉真理) |
3:32 |
A3 | 霧雨で見えない (作詞作曲:松任谷由実) |
4:39 |
A4 | 7月のクリスマス (作詞:田口俊、作曲:伊藤銀次) |
4:44 |
A5 | 1999 (作詞作曲:杉真理) |
4:37 |
B1 | キャトリーヌ On Air (作詞作曲:井上鑑) |
4:29 |
B2 | Magic Mountain Lady (作詞:大川茂、作曲:佐藤允彦) |
3:30 |
B3 | Viva! オフローダー (作詞:大川茂、作曲:佐藤允彦) |
3:16 |
B4 | 真夜中のTV (作詞:田口俊、作曲:山本俊彦) |
4:33 |
B5 | Good-Bye School Days (作詞:大川茂、作曲:岡本朗) |
4:42 |