タイトル | 愛の回想録 (Between the Lines) |
アーティスト | ジャニス・イアン (Janis Ian) |
レーベル/番号 | Columbia Records, PC33394 |
1975年にリリースされた、ジャニス・イアン(Janis Ian)の通算7枚目のアルバム『愛の回想録 (Between the Lines)』を紹介します。
このLPレコードには大変お世話になりました。いや、今後もお世話になります。の現在進行形です。
私がこのアルバムに出会ったのは77年の頃。三流大学の三回生。いったい自分はどうなるんだろう・・・将来への不安で鬱々としていた、とある昼下がり。レコードに針を降ろし『(B4)お茶と同情(Tea & Sympathy)』が流れた時です。ジャニス・イアンの声に包まれ慰められ癒され涙を流している自分がいました。曲が終わると針を上げまた降ろす、何度繰り返して聴いたか、気がつけば外は夕暮をむかえていました。4分30秒の長さなので、ざっと50回で4時間。そんなところでしょうか。
この曲には勇気をもらっただけでなく、後日、オーディオチェックにも大変役立ってくれました。このレコードは、電気的処理を極力排したアコースティックで大変素性の良い音作りになっています。
友人とこのアルバムで、米盤と日本盤の聴き比べをしたところ、『Tea & Sympathy』で顕著な違いが確認できました。この曲は、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの本格的なストリングスが入るのですが、日本盤はストリングスの部分がフィルターがかかったようにこもった音になるのです。
また、『月刊誌stereo(ステレオ)』(音楽之友社)2014年1月号付録のデジタルアンプ(LXA-OT3)で、オペアンプ交換による音の違いにハマったことがあります。特に日本製と米国製のオペアンプの比較で顕著な違いがありました。その時も『Tea & Sympathy』が大きな貢献をしてくれました。その内容については、後日、別なページで詳しく紹介したいと思っています。
左は日本盤のライナーノートに掲載されているポートレイトです。本盤がリリースされた75年に彼女は25歳になっているはずです。本盤の一番の注目は『(A2)17才の頃(At Seventeen)』だと思います。全米キャッシュボックス(Cash Box)1位、ビルボード(Billboard)3位を記録した大ヒット曲で、日本でも大勢の方が耳にしているはずです。右のアルバムジャケットは「17才の頃」の写真ではないでしょうか。
彼女は妥協しない骨っぽいところがあり、レコード会社との意見の食い違いで、これまでに2度の長い沈黙期間がありました。詳しい経歴については別のレコードのページで改めて紹介したいと考えます。私が彼女に抱いている最大の魅力は強い包容力です。それは人生経験に裏打ちされた本物の強さから生まれるものだと思っています。
A1 | When the Party's Over | 2:59 |
A2 | At Seventeen | 4:42 |
A3 | From Me to You | 3:19 |
A4 | Bright Lights and Promises | 4:18 |
A5 | In the Winter | 2:31 |
A6 | Water Colors | 5:09 |
B1 | Between the Lines | 4:03 |
B2 | The Come On | 3:59 |
B3 | Light A Light | 2:46 |
B4 | Tea & Sympathy | 4:30 |
B5 | Lover's Lullaby | 5:29 |