タイトル | Karla Bonoff |
アーティスト | カーラ・ボノフ(Karla Bonoff) |
レーベル/番号 | コロンビア(COLUMBIA), PC 34672 |
前頁の「アニタ・カー・シンガーズ(Anita Kerr Singers)」は女房のフェイバリット(favorite)だが、こちらは私のフェイバリット。近い将来「AORの部屋」というサブメニューを新設したいとも考えている。
本サブメニュー「LPレコード余話」の「JAZZ仲間というやつは・・・」に「音楽の興味はアメリカン・ポップス中心で、JAZZはよくわからない」と書いたが、私のレコード鑑賞のルーツはこちらにある。
数あるアーティストの中で、私のベストを挙げるなら「カーラ・ボノフ」。1977年発表のファースト・アルバムがこの「Karla Bonoff」である。このアルバムの大きな特徴と考えているのが、曲と曲の間に十分な時間を開けていること。1曲1曲を丁寧に制作していることの表れだと思う。全体的にカントリー・テイストの地味な作りだと思うが、バラード好きな私がピックアップしたいのは、A面3曲目『Lose Again』と、B面ラストの『Rose In My Garden』。
前年76年にリリースされたリンダ・ロンシタットのヒットアルバム『風にさらわれた恋(Hasten Down the Wind)』に、カーラ・ボノフは自作を3曲提供している。 アルバムの冒頭を飾るのが『Lose Again』。エレキギターの間奏も入り、リンダは力強くドラマティックに歌い上げている。一方、カーラの自身のアルバムではピアノ伴奏だけでしっとり語りかける。どちらがいいというものではなく、どちらも素晴らしい。
ただ、ちょっと気になっているのは『風にさらわれた恋』は日本盤を持っているのだが『Lose Again』の邦題が『またひとりぼっち』。まあ、その通りの意味なのだろうが、何か身も蓋もないなあと感じてしまうのは私だけだろうか。