タイトル | プレイズ・ミスティ (Plays Misty) |
アーティスト | エロール・ガーナー (Erroll Garner) |
レーベル/番号 | Mercury, SR-60662 |
エロール・ガーナー(Erroll Garner)作の不朽の名曲「ミスティ(Misty)」をフィーチャーした『プレイズ・ミスティ(Plays Misty)』を紹介いたします。
雨の窓越しに伏し目がちの女性。印象的なジャケットと『(A1) ミスティ(Misty)』の美しいメロディーが相まって、日本でもかなりのセールスを記録したアルバムだと思います。実は、私が初めて購入したガーナーのLPレコードが、本アルバムの日本盤でした。もちろん「ミスティ」目当てでした。
本盤は最近格安で購入したマーキュリー(Mercury)盤。どっしりした音の厚みに大満足しているところです。発売年は力不足ではっきりつかめませんが、50年代中期の演奏を61年頃に再編集してリリースしたものと思われます。
時代の雰囲気を伝えるインナースリーヴ(内袋)。ジョニー・マティス(Johnny Mathis)、サラ・ヴォーン(Sarah Vaughan)らの紹介と、野外でも楽しめるポータブル・プレーヤーの広告。このようなプレーヤーでかけ続けたらレコードの減りも早いだろうなあ、といらぬ心配をしてしまいます。
クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)初監督作品で、1971年公開『恐怖のメロディー』という映画があります。原題が『Play Misty for Me(ミスティをかけて)』。イーストウッド演じるラジオDJのもと、決まった時間に「ミスティ」をリクエストする女性からストーカー行為を受け命まで狙われる衝撃的なストーリーと、甘美な「ミスティ」のメロディーの対比が強く印象に残り、日本盤購入に到りました。
今回改めて聴き直してみると、アルバムとしての完成度が高く、50年代からガーナーは既に完成と円熟の域に達していたことを思い知らされました。圧巻はB面ラスト3曲の流れ『(B3) Love In Bloom』『(B4) Through A Long And Sleepless Night』『(B5) That Old Feeling』。乱暴ともいえる乾いた硬質なタッチとくずし、それなのに、どうしてこれほど甘美な世界を奏でられるのか。
「ミスティ」目当てでA面しか聴いてこなかったことを深く反省しています。
A1 | Misty | 2:45 |
A2 | Exactly Like You | 3:09 |
A3 | You Are My Sunshine | 3:26 |
A4 | What Is This Thing Called Love | 2:54 |
A5 | Frantonality | 2:53 |
B1 | Again | 2:31 |
B2 | Where Or When | 2:47 |
B3 | Love In Bloom | 5:22 |
B4 | Through A Long And Sleepless Night | 3:05 |
B5 | That Old Feeling | 5:10 |